監督/脚本:奥田徹
福岡インディペンデント映画祭2010優秀作品賞
「目標なんかないっすよ。」「お前、空っぽだな」掃除屋で働くジョー。先輩のヨコチンに言われた一言が妙に気にかかる。「空っぽか・・・。」そんなジョーを煙草をふかし二階の窓から眺める女、プー。プーは、毎日一回、一箱だけ煙草を買いに外へ出る事で彼女なりに社会との接点を探していた。仕事中、ふと見上げた先にプーを確認するジョー。空っぽだと思った自分がムズムズと騒ぎ出す衝動。僕らは何処へ行けばいいんだろう?そんな二人の冒険が今、始まろうとしてる。
監督/脚本:山田篤宏
第3回山形国際ムービーフェスティバルスカラシップ作品
第16回オースティン(アメリカ)映画祭長編コンペティション部門最優秀観客賞
第7回オックスフォード(アメリカ)映画祭入選
第6回ジャパン・フィルム・フェスティバル・ロサンゼルス正式招待
第2回シカゴ・トーキング・ピクチャーズ映画祭グランプリ
映画オタクの桃子は、日々裏寂れたレンタルビデオ屋で映画をレンタルしては観るのが趣味。しかし、ラブコメだけは毛嫌いしており、レンタルビデオ屋の店長・黒田にもそれをたしなめられる。そんなおり、身の回りになぜか次々と「ラブコメ」的なことが起こりだし、勤め先の図書館に現れる男性・村上に急接近する桃子。戸惑う桃子を最初はバカにしていた黒田だったが、次第に乗り気になって行く彼女に対して複雑な想いを抱き始め・・・。東北の雄大な自然風景を一切収めない、わかる人にしかわからないオール山形市内ロケ。
監督/脚本:竹馬靖具
レインダンス(イギリス)映画祭2008招待作品
新世代映画祭(カナダ・トロント)招待作品
母親と二人で暮らす20歳のニート、悟。テレビゲームと漫画雑誌、ジャンクフードと寝ること以外、すべてを拒否している。ある朝、悟の前に母親の友人である藤澤が現れ、半ば強引に彼を仕事場へ連れて行く。美しい自然の中に建つワイナリー。だがそこでは悟の社会的能力の欠落が痛々しいほど明白になる。悟を救おうとする藤澤の必死の努力や、仕事を続けていくことの現実、予期せぬ悲劇が、徐々に悟を追い詰めていく。
監督/脚本:板倉善之
大阪市映像文化事業 第2回(シネアスト・オーガニゼーション・エキシビジョン大阪)企画制作部門制作作品
10年前、阪神大震災で両親を亡くし、祖母とともに叔父の家に引取られた青年・裕人。しだいに震災の記憶もうすれ、平穏にくらしてきた裕人だったが、ある日、認知症が進行してきた祖母の口から、瓦礫の街の記憶、そこに<サキ>という妹がいたことが語られる。祖母の話した<サキ>という名前だけの妹は、裕人を再び震災と直面させることになる。そんなおり、街中で裕人と似た境遇の少女・沙樹と出会う。沙樹は自分の妹<サキ>ではないのか・・・。祖母の暗示のままに少女・沙樹を連れ出すと、2人の逃避行が始まった。
監督/脚本:大畑創
映画美学校 第9期フィクションコース高等科修了作品
ゆうばりファンタスティック映画祭オフシアター部門審査員特別賞
第31回ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード2009審査員特別賞
プチョン国際映画祭&ドイツニッポンコネクション招待作品
縣郁夫、聡兄弟の鉄工所は倒産寸前だった。闇の商人、霜島が依頼した仕事は、拳銃の密造。納期が迫る中、いつしか郁夫は暗い情熱に突き動かされ始めていた 。
監督/脚本:石毛麻梨子
第13回調布市ショートフィルム・コンペティション グランプリ
I'm in a dream of“Popolo Zoo”少女は、現実で生きるのをやめた。眠り続け、夢の中で思い通りに生きていこうとした。そんな少女の夢の中に死んだ男が迷い込む。少女の夢の中は、ポーポロ(人間)動物園。コオロギの心を持った女、鎖につながれた犬男、自称スーパースターである乞食。目に映るものに疑いをもつ少女・・・。彼女の描く動物たちは、滑稽でどこか物悲しい。死んだことに気づかない男が、彼ら動物と対峙する時、少女の支配を越えた世界が立ち上がる。「ようこそ、ポーポロ動物園へ」
監督/脚本:塚本晋也
第11回ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード1988グランプリ
背中に電柱の生えた少年が近未来で鉄の吸血鬼軍団と戦う、ブラック・コメディ調の異色ヒーロー・ファンタジーであり、青春映画。元々はオリジナルの舞台劇だったが、そのために作った美術を流用して映画化に挑戦。8ミリ作品ながら「ジェットコースター感覚に満ちた観客参加の映画」が目指され、ユニークなコマ撮りを駆使したスピーディーな快作が出来上がった。エンディング・テーマは、ばちかぶり(田口トモロヲがヴォーカルを担当していたパンク・バンド)の名曲『オンリー・ユー』。バイオレンスとエロスとユーモアに包まれた100年に1人のスーパーマン。塚本映画の原点。
監督/脚本:伊野紗紀
意を決して市役所を辞め、人材派遣会社の営業に転職した桜井。派遣スタッフ、顧客、後輩そして上司に挟まれた桜井に次々とトラブルが降り掛かる。極限まで追い詰められた桜井が自分を守るために求めたものとは。
監督:岩淵弘樹